大学時代、友人と山登りに挑戦した時の話だ。計画では日帰りのはずだったが、道を間違え、気づけば日が暮れていた。地図も電池切れのスマホも役に立たず、焦りが募る中、なんとか平坦な場所を見つけてテントを張った。持っていたのは簡易テントと薄い寝袋だけ。
夜の山は想像以上に冷え込み、風の音や動物の気配に心臓がバクバクした。友人と「こんな時こそ笑うしかない」と冗談を言い合い、なんとか気持ちを落ち着けた。食料はカロリーメイト数本。二人で分け合い、星空を見ながら「生きてるだけでラッキーだな」と話した。翌朝、日の出とともにルートを見つけ、無事に下山。
救助を呼ぶことも考えたが、自分たちで切り抜けた達成感は今でも忘れられない。あの夜、恐怖と向き合い、自然の厳しさと美しさを同時に感じた。準備の大切さを痛感しつつ、たまに「あの冒険」を友人と笑いながら振り返る。山は怖いけど、また登りたいと思ってしまう不思議な魅力がある。

